今注目のCBTとは?メリットとデメリット
CBT試験とは?
今注目されている試験方法のCBT試験「Computer Based Testing」なんとなく聞いたことがある人もいるんじゃないかなと思いますが、いわゆるコンピューター上で実施される試験のことで問題の閲覧や解答は全てコンピューター上でおこないます。2020年以降のコロナ渦においてテレワークやオンライン会議、そして学校の授業もオンラインで実施するなどインターネットを使った取り組みが定着してきました。そして検定試験や国家試験などにおいても従来のやり方から新しい試験方式への取り組みが求められてきました。そこで注目されたのがCBT試験です。実際に旅行地理検定では試験会場の利用制限や収容人員の問題などで運営が困難となり2021年6月より会場受験を取りやめCBT受験へと移行しました。ここではCBT試験について受験者のメリットや公平性などについてわかりやすく解説します
今では多くの資格試験や検定試験でCBTが採用されています!
CBTとIBTの違い
CBTを利用すれば理論上は1年を通じて好きな日時で試験を受験できて、テストセンターを利用すれば試験会場も47都道府県すべてに置くことが可能です。試験会場が限られている従来の試験などに比べると受験者の利便性や公平性は向上します。
そしてコンピューターを使用した試験には「IBT=Internet Based Testing」という方式もあります。CBTとほぼ同じなのですがIBTの特徴はインターネット環境さえあれば受験日時や試験会場を指定されずに自宅で自分のパソコンで試験を受験できるという自由度の高い試験方式なのです。
テストセンターなどの試験会場で一斉に試験を受けるCBT方式に対して、IBTは自宅で個別に試験を受けることができるというのが2つの主な違いです。CBT方式の試験会場では本人確認がおこなわれたり試験監督者による監視もあるのでカンニングなどの不正行為を防ぎやすいのに対し、IBT方式ではカンニングや替え玉受験といった不正の可能性を念頭に置いた対策が必要となってきます。
CBT方式のメリット・デメリット
CBTを利用することによって受験者側や主催者側にどんなメリットやデメリットがあるのかを調べてみました
【主なメリット】
- 受験者を多くの会場と日程で分散させて受験させることができる
- 試験結果がすぐにわかる
- 災害があった場合の対応が迅速かつ容易
- 問題漏えいやカンニングなどのリスクを回避しセキュリティを強化できる
- 運営面でのコスト削減や時間短縮が可能
【主なデメリット】
- 一つの会場に多人数(1,000人以上)の受験生を受け入れることがむずかしい
- パソコン操作に不慣れな受験者への対応が必要
メリット①
CBTは試験日時を選択できること(※例外あり)や試験会場も全国各地の試験センターを利用することができるので自宅や職場近くの会場を選択し自分の好きなタイミングで受験できる点が受験者側のメリットです。主催者側にとっても受験希望者に平等な受験機会を提供できるようになる点がメリットです
メリット②
問題用紙や解答用紙の印刷・配付・回収の手間がかからないので紙の調達や保管が不要である点は主催者側のメリットです。解答後すぐに自動採点して採点結果を受験者に開示したりすることも可能なので解答後すぐに結果がフィードバックされる仕組みというのは受験者側の利便性向上にもつながります
メリット③
CBTの場合は台風や地震などの災害時に急遽受験ができなくなったとしても比較的短期間で振替受験が可能です。主催者にとってはCBTの柔軟性を活かし災害が起こった際のリスクを軽減できる点が大きな魅力です。
メリット4
CBTであれば試験問題や解答は暗号化されてインターネット上で送受信されるためセキュリティ的に安全です。カンニングに対しても隣の受験者とパーテーションで仕切られていたり受験者ごとに出題される問題も選択肢の順番も変えることができるのでカンニングのリスクはほとんどありません
メリット5
筆記試験で必要な試験会場・試験監督・資材の手配などの業務がなくなるので開催コストを抑えることができます
デメリット1
CBTをおこなう試験会場には一定数のコンピュータを用意しなければならないので1つの会場内に1000人単位の受験者を受け入れることが困難となる可能性があります。テストセンターの収容人数により受験人数の調整をしなければいけません
デメリット2
コンピューター操作に不慣れな方もいるので試験前には操作案内を十分におこなう必要があったり、試験当日の試験監督者にも操作方法を熟知した能力が求められます
テストセンターとは
テストセンターとはCBTを行うための試験会場のことをいいます。一般的には試験を運営している企業が所有している専用施設が該当し各会場内の座席には1台ずつパソコンが設置されています。席と席の間にはパーテーションで仕切られていますので感染症対策やカンニング防止にもなります。その他不正防止のために携帯電話や腕時計などの私物は試験席に持ち込めないことが多く、ロッカー等に預けることになります。試験時には会場に試験監督者が配置されていますし、受験開始前に受付で本人確認書類を持参したうえで本人確認をおこないますので替え玉受験などの防止になります。試験時には全国のテストセンターに設置されている各パソコンにCBT用試験問題が配信される仕組みで、コンピューターによりランダムに試験問題を配布することも可能なのでカンニング等の不正対策もしっかりと対応しています。
まとめ
国家試験である旅行業務取扱管理者試験においても、現状の受験者は全国9カ所に設置された試験会場に足を運んでいるので試験会場まで近距離な人もいれば特急列車やバスなどを使って遠方から来る人もいます。台風などの災害時には試験日時の変更などイレギュラー対応が発生することもあります。そういったときに多くの試験会場(テストセンター)を置くことができ試験問題や試験日時の変更に柔軟に対応しやすいCBT試験の導入が進められれば受験者側にとっても主催者側にとっても便利になるのではないかと思います❕
この記事を書いた人
- ・総合旅行業務取扱管理者
・総合旅程管理主任者
・トラベルコーディネーター
・エリアスペシャリスト
(ハワイ・オーストラリア)
初めての海外旅行はホノルルマラソン(ヘロヘロで完走)『旅の価値は無限大』を合言葉にこれからの新しい旅行スタイルを提案します
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